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「手取りを増やすには社会保険料を下げるしかない」出馬表明会見書き起こし

  • 執筆者の写真: おかや京佑
    おかや京佑
  • 3月12日
  • 読了時間: 12分

2月21日、滋賀県庁にて記者会見を開き、夏の参院選への出馬を表明いたしました。 選挙区のバトンを受け継いだかだ由紀子参議院議員とともに決意を表明。河村ひろし県議会議員、森川えりな大津市議会議員、斎藤アレックス衆議院議員も同席いただきました。

社会保険料を引き下げ、手取りを増やす。現役世代の一員としての政策を訴えました。



会見冒頭のあいさつは動画の通り14分間しゃべり倒してしまいましたが、実は元々20分の予定で原稿を作っており、もう少し短くということで急遽削りました。政策については一番に掲げている「社会保険料の引き下げ」をなぜ実現しなければならないのか、フリップを使って説明しました。

短縮した部分も含めて書き起こし原稿を掲載します。長いですが私の決意をご覧ください。



○出馬表明

 本日は皆さまお忙しい中、この記者会見にお集まりいただき誠にありがとうございます。

30年後も現役。だから、未来に本気。私岡屋京佑、32歳は、この夏の参議院議員選挙に立候補することを表明いたします。

 一般的なサラリーマン家庭に生まれ、会社員をしてきた私が、志を持って会社を辞め、一から政治の世界に飛び込み、未来に本気の新しい政治を創ります。


○選挙に臨む決意

 連日のニュースで国会での予算審議の状況が伝えられ、維新の国会議員も公約の実現に向けて難しい交渉を続けています。昨年の衆議院選挙で与党が過半数割れとなり、国会での議論は活発化しました。しかし一方で、与党は依然として参議院で過半数の議席があり、野党は政策を少しずつでも実現するためには自民党となんとか交渉するしかない、もどかしい状況が続いています。

 だからこそ、この参議院選挙はまさに古い政治を変える最大のチャンスです。必勝を期し、参議院でも自民党を過半数割れに追い込みます。非自民勢力で政治を動かし、日本の未来を、子どもや孫の将来を守ります。


○現状の問題への危機感

 今日本は、私たちは危機に瀕しています。それはとてつもない少子化、急激な人口減少です。日本はおととし2023年からの一年間で、53万人の人口が減りました。一方同じ期間でロシアの人口はどう変わったか、ご存じでしょうか?30万人の減少です。

 この意味がわかりますか?何年も戦争を続け、多数の犠牲者を出しているロシアよりも、日本は人口が減っている。それほどひどい事態なのです。

 私の生まれた1992年には121万人の子どもが生まれました。今まさに働き盛り、子産み子育てをしている親世代です。そこから昨年、何人の子どもが生まれたでしょうか?68.5万人、私たちのほぼ半分です。こんなペースが続いたら、私たちの孫世代は何人になるんですか?30万人?その子は?10万人ちょっと?ディズニーランドとシーに入りきるような人数ですよ。

 私たちの将来の年金は誰が払ってくれるのか。私たちの子どもの老後はどうなるのか。全くわからない。そんな不安を持ちながら暮らしているのが私たち現役世代です。

 新たな命が生まれてくることすらできない、人口を保てないということは、社会のあらゆるものを保つことができないということです。このままでは日本はなくなってしまう。そして人口が減ったとき、最初に深刻な影響を受けるのは地方です。人が減り、インフラやお店が維持できなくなれば、もうその町に住み続けることができなくなる。

 滋賀県では特に、豊かな水源の町であるはずの湖北で空き家が増えています。それでいいんですか?私は決してそうは思わない。あの美しい風景と、そこにある暮らしがなくなっていいはずがないんです。

 政府は何をしてきたのか。実は少子化問題というのは、自民党ができた1950年代からわかっていた話でした。そして1970年代には実際に少子化が始まります。にもかかわらず、その当時の自民党は何ら少子化対策には乗り出さず、逆に高齢者の医療費を無料にしました。地方の産業を育てるのではなく、交付金だけばらまいて終わりでした。目先の選挙さえ乗り切れればいいと、ばらまきを繰り返してきたんです。

 人口の多い団塊ジュニア世代が就職氷河期を迎えた時、国は若者の雇用を切り捨てました。現役世代が貧しくなり、子どもを持つことも難しくなりました。最近になってようやくやり始めた異次元の少子化対策、その内容はなんでしたか?子ども3人目から大学の学費が無料。1人目を育てるお金がないから困っているのに、国民をなんだと思っているんですか?前からわかっていた少子化という大問題に何もできなかった、そんな政党に政権担当能力はありません。

 バブル崩壊後に生まれた私にとって、「最近景気良いなあ」と実感を持てたことなんてありませんでした。

 これまでの政治は、私たち一般庶民の方を、そして現役世代の方を、一度でも向いてくれたでしょうか?非正規雇用が増え、実質賃金が下がり、一般庶民の生活が厳しくなったのに、政治は特定の団体、一部の利権にばかり気をとられてきました。世襲を続け、長年の献金や支援を受けてきたからです。

 今こそ私たち庶民の手に政治を取り戻そう。おかや京佑は、既存の政治に忘れられてきた一般の人たちのためにこそ働きます。


○自己紹介と経験

 この問題意識を持つに至った、私岡屋京佑のこれまでの歩みをお話しします。

 私は横浜市のサラリーマン家庭に生まれ、野球と歴史が好きな少年でした。中高では地歴部という部活で全国の史跡を見て回り、生徒会の自治活動にも明け暮れました。大学では未経験の合唱に挑戦し、相当打ち込んで学生指揮者になり、80人ほどの団員と音楽を創りました。ゼミでは政治とマスメディアについて、そして労働法について学びました。

 大学卒業後は中日新聞に入社し、初めての配属先でこの大津に来ました。社会人としての人生のスタートを切り、滋賀が第二のふるさとになりました。

 記者として、凄惨な事件を何度も目の当たりにしました。いわれのない罪を着せられ、それでも前を向いて生きる人の声を聞きました。高齢化やインフラの老朽化に直面し、手を打たなければいけないのに財源もない、そんな地方自治体の現状に触れました。取材で数々の現場を見たことで、困っている人たちの声を聞いた私こそがなんとかしないといけないんじゃないか。そんな問題意識を持ちました。

 記事を書くだけで終わるのではなく、最後まで責任を持って、自分が汗をかいて社会を変えよう。そんな決意を持って会社を辞め、議員秘書として政治の道に飛び込みました。


 大学在学中の2015年、電通過労自殺事件が世間を揺るがせました。広く報道でも取り上げられ、皆さんもご記憶でしょうか?亡くなった高橋まつりさんは同じ大学で、年齢は一つ上です。共通の知人が何人もいて、身近な人が亡くなったことに大変な衝撃を受けました。当時の世論も動きました。だからこそ、働き方改革の動きが一気に進んだのを皆覚えているはずです。

 それにもかかわらず、事件の結果自民党政権が成立させた「働き方改革関連法」、これは100時間までは残業できるという内容でした。「過労死をなくそう」と始まった改革で、一体どうして過労死ラインまで働かせてよいという法律を作るんですか?理解に苦しみました。

 当時、大学のゼミで数々の政治家に話を聞く機会がありました。そこである方に事件についてどう思うのか問うと、「自殺は個人の判断もある」と答えが返ってきました。私は驚愕しました。政治家が心の中でこんな認識を持っているから、過労死をなくす法律一つまともに作れないんだと。

 自民党も「改革しよう」とはよく言いますが、いつも結局形だけ。企業団体献金を受け、様々な利権や既得権益と結びつき、そのしがらみを優先するからです。自民党の改革は、本来やるべきだったことからねじ曲がってしまう。だから任せておけないんです。

力のある政治家個人の気持ち次第で庶民の暮らしが大きく変わってしまう、そんな危機感を持ったことが、記者、そして政治の道を志す大きなきっかけとなりました。


○政策

 私が一人の政治家として実現していきたい主な政策を「おかや京佑の八策」として、資料にもまとめています。

 まずは給料と社会保障について。給料から引かれている社会保険料を引き下げ、手取りを増やします。医療の改革で持続可能な社会保障を作り、将来の安心を守ります。

 次に現役世代への投資です。所得制限なく、みんなの出産、子育て、教育を無償化します。少子化を止め、新たな命が生まれる日本へ変えていきます。

 3つ目は経済です。科学・研究への投資と規制緩和によってイノベーションを促進し、「技術立国・日本」を復活します。成長を確実に賃上げにつなげ、一般の庶民が豊かさを実感できる経済へ転換します。

 政策の土台となる政治改革も徹底します。献金や世襲、既得権と結びついた古い政治を打破します。自民党が結党して70年、そのうち65年間も与党の座にありました。「変わらない政治」にメスを入れ、新しい選挙制度で「変わる政治」へ動かします。

 そして、日本の成長のカギは西日本の成長にあります。東京一極集中は終わりにし、出生率が高い西日本を活性化します。その中心となる関西に首都機能を移転し、地方分権を進め、若者が夢を叶えられる関西を創ります。

 未だに大阪まで開通していない北陸新幹線は、いつ完成するのかも見通せない小浜ルートを撤回します。早く、安く建設できる米原ルートを実現し、滋賀県の湖北の存在感も高めます。

 鉄道に投資し、高齢化、人手不足に対応できない車社会から転換します。駅を中心に歩いて暮らせるまちをつくり、住み続けられる地方を創ります。

 最後に、この滋賀県ではびわ湖が地球の気候変動の影響を身近に示してくれています。断熱性が高い住宅の普及など脱炭素化に取り組み、未来の暮らしを守ります。滋賀県には琵琶湖をはじめとした自然、その恵みによる豊かな農・畜・水産物と食文化、そして古代以来の歴史と文化があります。大阪・関西万博を起爆剤にして、そのチャンスを産業振興と観光誘客にしっかりとつなげていきます。


○社会保険料

 ここで特に、なぜ社会保険料の引き下げを一番目に掲げているのか、ご説明します。

 皆さんは毎月給与明細を見ておられますか?私の記者時代の同僚は、見ていない人がけっこういました。私は毎月給与明細をみては、社会保険料、つまり健康保険料と厚生年金保険料の欄を見て、なんでこんなにたくさん持っていかれるんだとぼやいていました。

 こちらのフリップで説明します。皆さんはお手元の資料をご覧ください。


 30歳独身のAさんの給与明細を簡単に作ってみました。Aさんは月給30万円、ボーナスはなく年収が360万円です。

 この支給額合計という欄がいわゆる額面、30万円です。そこから税金や社会保険料が先に引かれて、手元に振り込まれるのは差引支給額の欄の23万7千円ほど。これが実際にもらえる手取りです。

 厚生年金と健康保険、雇用保険を合わせると4万4千円ほど。所得税と住民税は1万9千円ほどです。社会保険料の方が高いですよね。

 しかし、実はこの給与明細には書かれていない、隠された部分があるんです。本当は皆さんの給料は、もっと高いんです。

 社会保険料には、「会社負担分」というものがあります。ここに書いてある社会保険料の金額と同じ額を、会社側も負担してくれているという制度です。一見お得のように見えますよね。でも逆なんです。

 Aさんを雇っている会社の立場から見てみましょう。会社はAさんを雇おうと思ったときに、売り上げの中からいくらまでなら人件費に充てられるかを考えます。たとえば35万円までなら予算的に払えるぞ、というときに、Aさんの月給を35万円にしてあげることはできません。社会保険料の「会社負担分」を追加で払わないといけないので、35万円をオーバーしてしまうからです。

 そこで、会社は月給を少し下げて30万円で雇うことにします。すると、社会保険料の会社負担分を含めてAさんのために払っている人件費は、34万5千円になります。これなら予算内です。

 会社からすると、Aさんに払っている人件費は30万円ではなく34万5千円なんです。そこから引かれている社会保険料は8万9千円です。税金は1万9千円です。

 一年分でいうと、Aさんの年収は360万円ではなく414万円だったんです。そのうち社会保険料は107万円、税金は22万円です。

 手取りを増やそうと思ったら、社会保険料を減らすしかない!


 どうしてこんなに社会保険料が高いのか?このグラフを見てください。社会保険料の負担率は給料の30%に達しています。1950年度から比べると4倍近くの負担率になっています。

 なんでどんどん上がっているのか?税金は国会で決めるものです。だから税金が上がるときには国会で激論になり、大きなニュースにもなります。しかし、社会保険料を上げるのは国会を通さずに、政府が決めています。だから大きなニュースにもならず、みんなが知らないうちにしれっと増やされてきたんです。


 これをなんとかするためには、国のお金の使い道を変えるしかありません。次のグラフを見てください。2023年度決算の国の支出の内訳です。これを見れば一目瞭然です。社会保障費は94.6兆円で、他の項目が束になっても及ばない。たとえば教育に使っているのはたったの8.2兆円ですよ。社会保障費は年々増えていて、実質的に破綻しています。それに今の政府は向き合わず、今さえよければいいとごまかしているだけなんです。

 今、維新は医療のムダを減らすことで、この支出は4兆円削減し、手取りを6万円増やす改革に挑戦しています。たとえば風邪薬や湿布。マツモトキヨシやウエルシアで安く売っています。ポイントやクーポンだってあります。医者に行ってわざわざ診察を受けて、保険料を使う必要はないんです。

 逆に自民党は、限界を迎えた医療費削減のために、重い病気やケガ、手術や抗がん剤治療を安価に受けられる高額療養費制度を変え、命に係わる患者の負担を増やそうとしているんです。こんな国民の命を見捨てるようなことが許されますか。

 維新は軽症のかぜやかすり傷について、市販の薬を使おうと呼びかけている。自民党は重い病気やけがの治療を受けられないようにしようとしている。どちらの方が、将来安心できるでしょうか?この事実を皆さんにも知っていただきたい。


○出馬にあたって

 私は今32歳です。参議院議員に立候補できるのは30歳からで、現職のどの議員よりも年下です。まだ早いのではないかという意見もあるかもしれません。しかし、社会が行き詰まり、時代が変わるとき、世の中を引っ張るのは向こう見ずでも挑戦する若者の力です。

 若気の至りと言われてもいい。私が生まれた時より、少しでも良くなった社会を子どもや孫に残してあげられるように、自分の人生を使います。30年後も現役、だから、未来に本気。これが私の決意です。ありがとうございました。

 
 
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